コンセプトは「1日じゅう羽を広げて、くつろいでいただける場所をつくりたい。」ということで2015年11月に温泉道場鰍フ力を借りてリニューアルオープンしていました。なお温泉道場鰍ヘ2017年に三重の天然温泉テルメリゾー
ト・ユラックスの事業譲渡を受けるということで、これから東海地方でも耳にする機会が増えそうな会社名です。
この施設を約8年ぶりに再訪にて状況確認いたしました。この日は2日の夜に利用したのですが、駐車場の空き待ちで車が道路に並んでいる程混みあっています。15分ほど待ち警備員の案内にて第3駐車場へ誘導されます。人気施設の上に正月だから仕方ないけど第3駐車場まであるほうにびっくりです。
施設は見た目以前とほとんど変わらず、この時もローリーが停車し籠上温泉スタンドも稼働していました。施設内は左手に下駄箱、正面にフロント・右手に休憩処と奥に脱衣所があり、施設の位置構成は変わっておりません。
しかしながら雰囲気はガラリと様変わりし、アロマの匂いと低音の効いた大きなスピーカーの音楽・薄暗い照明と暖炉が、落ち着いた雰囲気に変えていました。フロント横の物販エリアでは地元の酒がワインのように洒落た状態で販売されており、斬新な感じを受けました。
利用システムは時間制に変わり、前もって利用時間を決めてから施設に入りましょう。私はこの日は実家からの帰りということで最短1時間での利用を選択することを決めて、各種サイズあるコインレスの鍵付き下駄箱に靴を入れ、フロントへ向かいます。なお下駄箱は改装前と同じものを利用していますので、そのあたりはコストを削減しています。
フロントでは利用時間を伝えて受付時間をプリントアウトした紙と館内システム決算用リストバンドを渡されます。清算は退館時になりますのでリストバンドはもちろん紙も失くさぬ様に注意しましょう。
受付を済まして右奥の脱衣所へ向かいます。途中は先に書いたように落ち着いた雰囲気の休憩エリアになっておりますので、待ち合わせにも困りません。今回のリニューアルは1階と2階の休憩エリアとcafe・受付に集中していますね。
脱衣所内は上下2段に分かれたロッカーにハンガーが1本備え付けられており、コート着用でない限り収納スペースに困ることはありません。なお脱衣所入り口から先も下駄箱同様8年前から変化は特に気づきませんでした。そのうち脱衣所も改装されるのかなぁ。
脱所壁に掲示されている2つの温泉分析表を確認して浴場へ向かいます。温泉分析表はさすがに8年前と同じではなく更新されていますが、源泉名も変化しており同じ井戸かどうかは定かではありません。
浴場内は8年前と変わっておらず、足を踏み入れた瞬間に硫化水素臭が鼻を刺激します。風景は8年前と変化しておらず、左右両サイドに洗い場が壁際に設置され、右から座湯・バイブラーバス・サウナ・水風呂・「不感温浴」という名の籠上温泉利用の源泉風呂・ジェットバス・掛け湯で構成されています。
洗い場は仕切りが無いタイプで桶と椅子が白から黒色に変化して、リンスinシャンプーがシャンプーとリンス別々に変わっていました。それ以外は変化はなく、湯量と温度調整が出来ないシャワーなど自由度がありませんが問題なく利用することが出来ました。
さっと体を洗い、中央の籠上温泉利用の湯船から浸かります。壁には籠上温泉の特徴がしっかり書かれており、アルカリ性単純硫黄泉でpH9.9の高アルカリ性が古い角質を溶かして新陳代謝促進、ツルツルの肌になると謳っています。
「言いたいことはわかるけど、実際どうなのかが重要なのさ」と独り言を心の中でぼやきつつ、高アルカリのお湯につかります。確かに肌はしっかりと溶かされて肌はサラサラになりますが、硫黄泉の特徴でもある肌のしっとり感は微かにしか感じられません。
そんな籠上温泉は無色透明で硫黄成分のためか微かに甘く感じられましたが、匂いはほとんどありません。しばらくバイブラーバスで籠上温泉を確認してから、黒いお湯で硫化水素臭が漂う第三美肌湯西ヶ谷温泉が満たされた湯船に向かいます。
この施設は第三美肌湯西ヶ谷温泉とは呼称せず、源泉地の地名である「カブラヲ温泉」と呼称しています。だったら西ヶ谷温泉でいいじゃん・・・。先に西ヶ谷温泉から浸かってしまうと籠上温泉の特徴が全く分からないと思います。
西ヶ谷源泉は1つの湯船で、お湯は黒く透明度は10cm程、ローリーながらしっかり硫化水素臭が感じられ源泉地だとどれ程すごいお湯なのか想像するだけでも楽しい温泉です。湯温は40℃程に設定されております。暫く浸かっていると肌に変化はありませんが、肌はしっとりとしてきます。色有り・匂い有の温泉なので気に入る方も多いのではないでしょうか。
それにしても温泉分析表とは別に利用状況表が掲示されるべきなのですが、残念ながら掲示がありません。代わりに「浴場業の衛生管理に係る計画書」が掲示されています。
その内容から読み取れるのは加温・未加水・循環ろ過となっており、西ヶ谷温泉はタンクローリーでの運び湯となっているために湧出量は豊富ながら施設へどれぐらい運ばれているのかが不明です。無論循環施設なので塩素消毒もされている筈なのですが、情報が不足していますね。
湯上りは1階と2階にある各種休憩スペースでゆっくりすることが出来ます。このリニューアルした施設はこの休憩スペースを大事にしており、コーヒーを飲みながら漫画を読むことが出来るなど、時間がある限りゆっくり過ごすことが出来ます。
湯上り感は暫くポカポカと体が温まっており、意外ながら体からは硫化水素臭は殆ど感じられません。もしかしたら真黒な西ヶ谷温泉に最後浸かって出てきた場合は匂いが残るかもしれませんが、この日は「不感温浴」という名の籠上温泉利用の源泉風呂が最後に浸かった湯船となりました。
出来ればフリータイムにて時間を忘れて利用したい施設ではありますが、小さな子供がいる状態での帰省帰りでは無理ですなぁ。なお一番最後になりましたがこの施設は「美肌湯」と書いて「びじんゆ」と読ませていますので、注意しましょう。