本文へスキップ

信州たかもり温泉(湯ケ洞源泉)(しんしゅうたかもりおんせん)

【御大の館】




【住所】  長野県下伊那郡高森町牛牧832−1


【電話】  0265-35-8270
【料金】  650円

【泉種】
  温泉法第2条適合泉(フッ化物(フッ素)イオン・ラドンにて適合)
      pH不明 19.0℃ 湧出量不明 成分量不明 R2分析

【備品】  シャンプー・リンス・ボディソープ・ドライヤー
【営業】  10時~21時30分 火曜定休
【記録】  2022/10/15

【評価】

施設 ★★★
お湯 ★★★
湯上感 ★★★
料金
総合 ★★★


【コメント】


 気温21℃で雲が流れる晴れの中、昼過ぎに利用させて頂きました。この施設はこの町の出身で明治大学野球部監督を37年間務め、神宮を沸かせた故島岡吉郎氏ゆかりの品々を常設展示しています。その方の呼び名をそのまま施設名にされた施設なのですが、大学野球に興味がないと「昭和の野球指導って問題多いよね」と思えてしまう施設でもあります。

 またこの施設はそれなりに利用者が多く、写真の一部は公式HPより借用させて頂きました。さらに温泉施設ながら温泉分析表は分析結果が表示される「別表2」が掲示されて居らす、温泉法14条の掲示基準ギリギリの簡易的な内容で済まされていますので詳細が不明です。

 前置きが長くなりましたが、本来の評価文を書かせて頂きます。この施設は山の斜面に建てられており、車で向かうとハーモニックロードの南端に位置します。駐車場からは南アルプスの山並みと天竜川が作り出した平地を眺めることが出来ます。

 広い駐車場に車は半分程度の30台程しか止まっていませんでしたが、施設はたまたまなのか人の出入りがありません。なんか静かな施設だな・・・と思いつつ施設入り口へ向かいます。

 入口で左側にあるコインレスの鍵付き下駄箱に下足を入れ、正面右側にある券売機で入泉券を購入、正面左側にある受付に入泉券を提出します。JAF等会員割引もありますのでその場合は入泉券購入前に受付に声を掛けましょう。私は後からそれに気付き、返金の手間を取らせてしまいました。

 受付を済ませてお土産コーナーを抜けて2階への階段を上がります。勿論エレベーターも設置されていますので、足腰が不自由な方でも利用できるようになっています。2階に上がると野球の名監督と言われる方の資料が展示されており、別のスペースでは展望ラウンジとして休憩できるスペースもあります。

 脱衣所はそこから更に階段からみて左奥へ進みます。手前左が男子・階段奥が女子となっており女子はスロープがないので足腰悪いと負荷が掛かります。エレベーターがあるのに脱衣所前に階段が待ち構えている施設、バリアフリーでないのが今後の課題でしょうか。

 脱衣所内は空間が広く100円リターン式鍵付きロッカーと洗面台・ベンチで構成されており、余裕のある造り。洗面台横に内容の薄い簡易温泉分析表が掲示されております。またベビーベットはありませんので注意しましょう。また側面は南アルプスが見える窓となっており、採光も出来ていますので閉塞感はありません。

 浴場は内湯に大きな湯船と右に洗い場が設置されており、左にサウナ・別室のイベント湯・メインの湯船が設置されており、正面の外に露天風呂があります。洗い場は仕切りが有り、使用する場所によって2人用と1人用があります。ソープ類はあまり見かけない和柄の容器で使用しているときのみそれなりの匂いを感じますが、全体には影響していません。シャワーは時間制限のないレバー式で鏡や照明は全席設置されていますので、特に不満は感じられませんでした。

 サッと体を洗い、内湯のメインである大きな湯船に浸かります。一つの湯船の中にジェットバスやバイブラーバスの装備が設置られていますが、バイブラーバスについては2019年に運用を停止したとの張り紙が脱衣所に掲示されていました。側面はガラス張りになっており、南アルプスの山並みや天龍川が生み出した地形を眺めることが出来ます。

 お湯は41℃程で無色透明・弱い塩素臭に弱塩素味が感じられ、これといった特徴は感じられません。まぁ温泉法第2条適合泉ということで、ラドンはともかくフッ化物(フッ素)イオンに特徴が無いので困りますね・・・。どれだけの成分量かもpHも判りませんので、入泉者の温泉に対する敏感さを試されます。

 私の推測ではアルカリ性でpH8.5~9位、ラドンは22~24ci程度の源泉と思われ、それらの成分を表示によれば加水・加温・循環ろ過・塩素やオゾン・紫外線殺菌しているとのこと。実際の体感ではラドンは8~9ci有れば良い方だと思われます。しばらく浸かったうえで露天風呂へ向かいます。

 露天風呂は岩風呂風に作られ、ジャグジー同様に2019年に廃止された打たせ湯の設置跡が確認出来ます。また屋根がしっかり設置され、半分は建物の壁で覆われていますので、悪天候に強い露天風呂となっています。

 お湯は内湯より1℃低く長風呂可能で、内湯と特徴は変わりません。お湯につかりながらの眺望は残念ながら柵に覆われているために空しか眺めることが出来ませんが、湯船から出て立ち上がれば、南アルプスの山並みを鑑賞することが出来ます。

 湯上りは展望ラウンジで寛ぐことが出来ます。湯上り感は個人的に感じる放射能泉の特徴である湯あたりが微かに感じられ、肌が少々アルカリ性で溶かされた感覚と弱いポカポカ感が1時間ほど感じられました。

 施設は温泉と大学野球監督(故人)の施設でありますが、実は宿泊施設も併設しており、その浴場も料金内で利用できたことを帰宅後確認しました。せっかくの立派な箱もの施設ながら温泉・野球・宿泊施設・地元飯どれも売り込みがどちらも中途半端で、もう少し利用者が増えるように改善が出来るように思えました。



inserted by FC2 system