気温32℃で曇りの天気の中、午後より利用させて頂きました。位置的には湯元榊原舘の入口に位置しており、一度榊原舘を利用したことのある方は、施設は目立たないながらも見落とすことは無い施設です。
そんな施設の駐車場は建物下の駐車場と、裏手の駐車場が利用できます。宿泊施設なので駐車場はそこまで広くはありませんが十分なスペースは確保されています。但し裏の駐車場は車高の低い車には少々注意が必要でしょう。
施設内部は正面にフロント・左手に入れるだけの下駄箱があり、その場でスリッパに履き替えます。フロントで入泉を申し込み、その場で入泉料を支払い「この右の通路を進んで下さい」との案内がありました。
右手に進むと休憩エリア・売店コーナーが設置されており、その奥に女子の脱衣所が現れます。男子はその脱衣所近くの階段を上に上がり、案内通りに進むと別棟に移動します。男女で位置が異なり、尚且つ案内板には男子・女子と書かれていることから、浴場の造りがそれぞれ異なり、入替制でも無いことが判ります。
離れに入るとかなりメトロな世界が広がります。脱衣所前に休憩エリアがあるのですが、建物も古い上に茶色の側面ハンドル付きの肩叩き機が設置されています。しかも3台並んでいるとは、懐かしさを超えて不気味です。
また壁にはいつの分析表か判らない筆書き温泉分析表が掲示されています。しかも温泉分析表はこれと脱衣所入口の昭和63年分析の古いものばかり。今回は同じ源泉利用の施設の情報を使いますが、しっかりして欲しいですな。
脱衣所はBOX式の棚及び洗面台が設置されており、棚の一番下の段がコインレスの鍵付きロッカーとなっています。側面が窓になっているので照明が無くとも日中は明るく感じられ、洗面台にも宿泊施設としては最低限の装備は有ります。
この時の利用者は私と入れ違いで上がられた方々だけでしたので、ゆったり一人で脱衣所から利用させて頂きました。早速脱衣の後に浴場へ向かうのですが、誰も居ない浴場へ入るのは温泉利用者最高の贅沢ですね。
浴場内は意外と近代的な雰囲気で正面に唯一の湯船、左手前に洗い場のみの構成となっており、とてもシンプルです。サウナや露天風呂を求められる方には少々寂しいとは思われますが、温泉を集中して味わえるスタイルでもあります。
洗い場は仕切りが無いタイプで、シャワーや鏡など快適装備は一通り設置されています。ソープ類も変に匂うものではありませんので、温泉を楽しむには良いですね。ゆったり体を洗い、唯一の湯船にドップリ身を沈めます。
お湯は無色透明で見た目はこれと言って特徴ありませんが、しばらく浸かっているとしっかりヌルヌル感と微かに硫黄臭が感じられます。しかも硫黄臭は随時感じられるわけではなく、ふとした瞬間に感じられるというものです。
以前同じ源泉利用の
ふれあいの里 湯の瀬を評価いたしましたが、そのときには硫黄臭は感じられませんでした。無論温泉分析表にも総硫黄量は「0」でしたので、泉質が変化してきているのかもしれませんね。
お湯の利用状況は未加水・循環濾過・加熱・次亜塩素酸消毒となっており、これといって特徴はありません。窓から見える横の榊原舘であれば源泉風呂が存在しますが、いつでも混み合っていますので、泉質を落としてでもじっくり浸かれて静かな施設が良い方にはこの施設が良いでしょう。
しばらく浸かっているとしっかりと体が温まり、体が熱く感じられましたので半身浴に切り替えて楽しみます。循環濾過している温泉法第2条適合泉ながら、予想外に温泉らしいとはうれしいですね。
湯上りはフロント近くの休憩スペースで新聞を読みながらゆっくりすることが出来ます。壁にはうなぎ料理がお勧めされており、この施設の一押し料理はうなぎであることが判ります。またこの施設の自動販売機はジュース一本が通常120円が150円で販売されていますので注意しましょう。
湯上り感は上品なポカポカ感がしっかり感じられ、微かな硫黄臭も得られます。湯船では微かしか感じられませんでしたが、湯上りでは体に硫黄臭が微かながらしっかり残っておりました。なおこのポカポカ感と硫黄臭は翌日朝まで徐々に効果を落としながらも楽しむことが出来ました。
【確認1】
2022年7月17日に施設を確認、残念ながら廃業されておりました。既に老朽化した建物は他の企業に管理されている様子でこの後どうなっていくのか判りません。
榊原温泉に限らず、温泉地がコロナ禍で衰退しているのが現実として見られました。何はともあれお疲れ様でした。