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仙石原温泉(源泉不明)(せんごくはらおんせん)

【マウントビュー箱根】




【住所】  神奈川県足柄下郡箱根町仙石原885
【電話】  0460-84-6331
【料金】  1100円

【泉種】
  酸性ナトリウム・カルシウム・マグネシウムー硫酸塩温泉
                      (温泉分析表掲示無し・施設保管無し)

       pH2.6 67.9℃ 湧出量不明 成分量不明 分析年不明

【備品】  シャンプー・リンス・ボディソープ・石鹸
【営業】  10時30分〜15時 不定休
【記録】  2012/11/10

【評価】

施設 ★★★
お湯 ★★★★
湯上感 ★★★★
料金
総合 ★★★


【コメント】

 記念すべき400泉目の評価となりましたが、東海から少しはなれて神奈川県の温泉を評価いたしました。気温14℃で良い天気の中の午後に利用させて頂き、評価させて頂きます。

 場所は主要地方道75号沿いにある温泉宿泊施設で、和風の雰囲気が感じられる外観となっております。駐車場は施設前にありますのですぐに判るのですが、絶対的に駐車スペースが少ないように思えます。この日も14時からの利用でしたが駐車スペースに余裕が無い上に、男性従業員が落ち葉掃除機で掃除しているのですが車に気づいても、2台分の駐車スペースをコードや機材で占領している状況でした(3m程前で5分ほど待ちましたが、作業を優先していました)。

 少々従業員の質に疑問を感じつつ、立派な施設へ向かいます。施設内部は左手にフロント・右手に売店・正面にソファや椅子が設置された談話コーナーがあり、どれも和風の雰囲気で統一されており、高級感すら感じられます。

 フロントで女性従業員に立寄り入浴を伝え、入泉料を支払いつつ車の有無を聞かれます。車の鍵も提出し、浴場は右奥の階段で降りて下さいとの案内。早速階段を下りて地下に位置する浴場へ向かいます。

 階段を下りるとすぐに脱衣所のドアが設置されており、右側に男・中央2箇所が家族風呂・左側に女となっています。雰囲気は入口とは一転して昔ながらの建物の雰囲気、リフォームが浴場まで行う余裕が無かったんだろうなぁ。

 脱衣所内部は入口で靴を脱ぎ、隅に寄せた上で篭と鍵付きロッカー・洗面台が設置されている内部へ進みます。全体的に薄暗い脱衣所は窓が在りませんので「ここは地下」ということがすぐに判りますね。


 なおこの施設は温泉分析表が残念ながら掲示されておらず、代わりに温泉の説明と泉種・湯温・pH、適応症と注意事項のみ記載した紙が掲示されています。よって源泉名はもちろん成分総量・湧出量や各種成分比率が確認することが出来ませんでした。

 ならばと思い受付経由で事務所にいた女将と思われる女性にも確認を取ったのですが、残念ながら成分の含有量を記載した温泉分析表は存在しないとの事。こりゃ温泉宿と謳っておきながら、温泉の知識が不足している状況ですね。

 またこの地域に温泉を供給している「箱根温泉供給株式会社」の資料「湯のたより9」を確認した限りでは泉質が異なりますので、この会社が造成する蒸気造成温泉とはまた異なるようです。情報が不足していますねぇ・・・。

 温泉分析表の件はもう良いとして、脱衣の後に浴場へ向かいます。浴場内は右側面と左側に洗い場が設置されており、入口とは対角線上に唯一の内湯が設置されています。また側面はガラス張りになっており、露天風呂が外に設置されていることが判ると同時にこの建物は傾斜地に建てられていることも判ります。

 洗い場は仕切りが無いタイプで、右側と左側で鏡など多少の装備が異なります。左側のほうが装備が整っていますので、その時の状況に応じた利用をお願いします。

 ただソープ類はそれなりに匂いがあるタイプなので、洗い場の利用者が多いとソープの匂いが充満してしまいます。ここは出来れば利用者の少ない時に利用したいですね。また椅子や桶はプラスチック製の為に、温泉宿としては少々雰囲気が物足りないように思えてしまいました。


 さっと体を流し、8人程が同時に浸かることが出来る唯一の内風呂にゆったり浸かります。お湯は41℃程で無色透明なお湯なのですが、酸味と苦味が混ざった味とその味に準じた匂いが感じられ、明らかに温泉であることが判ります。

 無論温泉分析表の掲示が無い施設なので、素性の判らないお湯ですが、私の感想では源泉を循環濾過した結果、無色になった温泉では?と感じました。しばらく浸かっていると肌は余計なものが溶かされて地肌がしっかりと感じられるようになり、硫黄の含まれる温泉の特徴である「上品に体がポカポカ温まる」効果を得られます。

 お湯の利用状況も掲示は不完全な状態であり、源泉温度によって加水することもあると明記されている以外は何も表示されていません。私の感想では循環濾過・加温・塩素消毒と思われます。

 しばらく体を温めた後、窓の外にある露天風呂へ向かいます。露天風呂は岩風呂風に造られており側面には滝のオブジェもありますが、微かなお湯が流れているだけで湯船には全く影響を及ぼしていません。


 そんな湯船に張られているお湯は白く白濁したお湯で透明度は20cmもありません。湯船に浸かろうと足を入れるのですが、手すりのある部分でも階段状になっておらず、湯船は全てが深い状態のために注意が必要です。こりゃご年配の方や足腰の弱い方には相当辛く危険な気がします。せめて注意書ぐらい掲示してあれば良いのですがねぇ。

 湯船からの景色は管理された立派な庭を望むことが出来ます。また露天風呂の上は屋根が設置されていますので、雨の日でもゆったり湯船に浸かっていることも出来ますよ。

 お湯は弱いながらしっかり硫化水素臭に石灰の粉っぽさが感じられ、肌は酸性によって地肌がしっかり感じられるようになります。これぞ普通の人が「これぞ日本の温泉」とイメージするお湯なのですが、意外と周囲の緑色を吸収して薄い緑色のお湯にも見えてしまいます。またこの露天風呂も温泉の利用状況が掲示されていませんでしたが、未加水・加温・循環・塩素消毒と感じられました。

 湯上りはフロント横のソファや椅子のある場所でゆったり寛ぐことが出来ます。その横の部屋には卓球台も設置されており、宿泊者は温泉卓球も堪能することが可能であるようです。湯上り感はしっかり上品に体が温まり、肌はしっとりとしますが硫黄臭もしっかり体に付着します。それらの効果は4時間程からだが温まる効果が継続し、肌のしっとり感と匂いは翌日昼までしっかり持続しました。

 箱根の温泉は沢山の種類がありますが、温泉分析表や利用状況表が無ければどの井戸かわかりません。この施設にはその辺りの改善が出来れば、もう少し良い評価になったと思われます。



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