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元箱根温泉(箱根町営第7号蒸気井)(もとはこねおんせん)

【箱根宿 夕霧荘】




【住所】  神奈川県足柄下郡箱根町箱根138
【電話】  0460-83-6377
【料金】  1000円 不定休

【泉種】
  弱酸性単純硫黄温泉(硫化水素型)(蒸気に水道水を混合した蒸気造成泉)
       pH3.7 77.0℃ 造成量不明 0.43g/kg H17分析

【備品】  シャンプー・リンス・ボディソープ・ドライヤー・タオル大小・櫛・剃刀
【営業】  12時〜17時 不定休
【記録】  2014/08/07

【評価】

施設 ★★★★
お湯 ★★★★
湯上感 ★★★★
料金
総合 ★★★★


【コメント】

 箱根で最も有名な地、芦ノ湖遊覧船乗り場近くにある温泉宿。国道1号線を通過するたびに気になっていた施設をようやく評価する機会を得ることが出来ました。

 駐車場は国道1号から看板通りにそのまま入り、30台ぐらい駐車できるスペースに駐車します。なお宿泊であればさらに奥に進み、宿の前に駐車することになります。早速駐車の後、徒歩で70m程さらに奥へ歩いて施設へ向かいます。まぁチェックイン時間である3時以降であれば、案内係の方が立つようであります。

 施設入口近くには温泉が流されているオブジェがあり、温泉宿であることをアピール。微かな硫黄臭が漂い、期待が高まります。入口は意外と小さく、内部もそんな広くありませんが、ロビーと受付・お土産コーナーがしっかりと設置されています。

 早速受付で立寄り入浴を申し込むと入泉料支払いの後、タオルを大小渡されて「小さいタオルは御利用後お持ち帰りください。お風呂はこちらになります」と案内してくれます。ただ案内してくれたのはロビー横のドアを開けた場所だったので、口頭での説明で良かったのに。

 脱衣所はロビー奥のドアを開けて、階段を数段降りたところに設置されています。男女脱衣所前には給水器も設置されており、湯上り後の水分補給も無料で可能です。さすが温泉宿だなぁと感心しつつ脱衣所内へ移動、下駄箱は有りませんがそこで初めて靴を脱ぎます。

 脱衣所内は籠と洗面台で構成されており、壁には温泉分析表がしっかりと掲示されています。ただベビーベットはありませんので、小さいお子様連れのの方はご注意ください。

 温泉分析表を確認すると温泉名が「元箱根温泉」の文字が・・・そう、この温泉は人造温泉だったのです。ここまで元箱根のお湯を使っているとは知らなかった!。今までの評価では「ホテル むさしや」と「Hotel Ra・Kuun」が同じ7号蒸気井を利用しているのですが、ここでもこのお湯にお会いできるとは思っておりませんでした。

 浴場内は昼ながら少々薄暗く、採光の光が入ってこない夜は相当ムーディーな浴場になっていそうな感じです。造りは手前に洗い場・奥に内湯・ガラス越しに露天風呂とコンパクト且つシンプルな構造になっており、サウナやバイブラーバスなどの装備はありません。


 洗い場は仕切りが無いタイプでシャワーや鏡等快適装備は、少々古さは感じられますが設置されています。またソープ類は宿泊施設らしく高級メーカーのものが設置されており、匂いもそこまで気になりませんでした。

 そそくさと体を洗い、内湯に浸かります。内湯は8人ほどがゆったり浸かれるサイズで、無色透明なお湯で循環・濾過して透明になっていると思われますが、しっかりと温泉利用となっています。


 肌はしっかりザラザラで微かな硫化水素の匂いと微かな硫黄臭と味が感じられますが、正直外から入ってくる露天風呂の匂いにやられて正確ではありません。内湯についてはもう少しお湯の利用状況をきちんと表示しましょうよ〜と思いつつ10分ほど浸かり、窓の外に見える露天風呂へ向かいます。

 露天風呂は5人が浸かれるサイズで岩風呂風に作られています。お湯は微かに白濁しており見た目も内湯より温泉らしく感じられますが、匂いもしっかり硫化水素臭と硫黄臭が感じられます。それ以外は内湯と同じでしばらく浸かっていると、体の芯から温まっていくのがわかりますよ。


 露天風呂からの景色は残念ながら塀に囲まれており、開放的とは言えませんが、バランスよく植物が覆っており、そこまで気にはなりませんでした。

 お湯の利用状況は加水・加温・循環ろ過・塩素消毒となっており、加水は湯量の確保と温度調整・加温は湯船の温度調整・循環ろ過は温泉資源保護と衛生管理の為となっています。湯量はこの同じ供給源の施設は皆加水していることから、温度調整以上に今の人造量では不足しているということでしょう。

 しばらくのんびりと露天風呂を楽しみ、再度内湯に浸かってから浴場を後にしましたが、この日は平日ということもあってか、ずっと貸切状態でした。いや〜貸切状態の温泉施設は久しぶりで、ゆったり温泉を満喫することが出来ました。

 子供が生まれると子供中心の生活になり、大人のささやかな贅沢な時間が無くなるとはこの時間のことでしょう。このような温泉での息抜きが、もう少し一般的になればいいのになぁと思いつつ過ごさせて頂きました。


 湯上りはロビーで新聞を読みながらゆったりすることが出来ますが、箱根の歴史的資料も多く置かれておりますので、興味のある方はご確認ください。

 湯上り感は体がしばらく温まった状態が1時間ほど持続し、肌はしっとりとした感覚が翌日朝まで継続します。ただ硫化水素の匂いが体に残り、次の入浴まで消えることがありません。また服にもその匂いは少々残りますので、アフターに予定のある方にはおすすめ出来ません。といって温泉に浸かったぞ〜という満足感が欲しい方には、少々物足りない湯上り感かもしれませんね。




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